think big start small

経済学者を目指す大学院と証券アナリストのわらじをはくひと

フリー化する

学生としては、有難い話だが、ネットで何でも得ることができる。知識もあるし、文献検索も、スケジュール管理も。暇つぶしもできる。

英語もそうだ。翻訳はまだ実用の域を出ていないものの、(逆に言えば、まだ少しの間は通訳という仕事はあると思うが、英語なんて話せて当然というビジネスパーソンが多くであろう)英単語アプリや英語教師の動画なんて山ほどあるし、いちいちマニアックな英単語を覚えなくても、検索すれば出てくる。

デジタルコンテンツは常に競争が激しい。有料でマネタイズするのが難しい。ブログはインプットしたものをアウトプットするには最適だと思うが、これで収益を得る可能性は限りなくゼロである。

受験のころ、大学生が無料で講義してくれるサイトや、情報企業が1000円程度の使い放題の講座を作ったりしていた。また社会人向けには、生放送は無料で、後日見る場合は有料というところもあった。またいつ削除されるかわからないがyoutubeでもいろいろあった。

既存の予備校や通信教育と違って低価格で、脅威であった。今でもある程度脅威だとは思っていたが。

いま劣勢にある。情報の優位性が関係しているのではないか。

夢の国もよく行ったが、今、熱烈なファン以外シーはとくに空いていると感じた。

動画サイトにでているキャストさんがいっぱいいるのにもかかわらず。

無料動画サイトで十分なのだ。

既存のマスコミもそうだろう。新聞購読者数も新聞販売店に無理やり押し込む方法で維持しているのだろうけど、はっきり言って中国のGDP発表と一緒である。新聞数の水増しは広告費の返還問題にいずれは発展するだろう。

話はそれたが、結局は情報のフリー化によって、優位性が失われる。情報商材なんてあやしいものばかり。たとえ、情報の非対称性を緩和できるものであったとしても、それは結局一時的なものにすぎず、Googleの検索順位を上げるものですらないだろう。

私は働くことは好きであるが、バイトで時間を切り売りする感覚が嫌なのだ。

サラリーパーソンのひとは残業すらただで企業に提供している。このシステムを構築したひとは莫大な利益を上げるだろうが、結局多くの人は思うほど収入を増やせず、格差が広がっていくのだろう。

その点、宗教団体なんて非課税で収入を得るし、そもそも収入はちゃんとした本尊を配らなくても、偽まんだらみたいなものの教義がクローズドに成立しピラミッド構造になってさえいれば、一定の信者を固めることができ寄付を集めることができる。これは社会構造でも会社の内部でもいえることだ。

いくら優秀な人材であっても、会社に入れば所詮一つの駒のサラリーパーソンにすぎず、黙って上司とお客に頭を下げ、そののちは、2chや同僚と居酒屋で愚痴を言い合っているのだろう。タバコ部屋やゴルフも仕事のためであろうか。

昇進と昇給というえさで永遠に走っていかねばならない。

生存競争はこんなに厳しいものだ。そういったピラミッド構造をもつ企業や団体もまた同業他社やイノベーションによる新たなる商品サービスの出現、そしてグローバルという国境もなくフラットな競争社会になっていく。

もちろんフリーキャッシュフローの豊かな企業も安泰ではいられない。いつキャッシュが失われるかわからないし、ストック型の産業は固定費が高い。もちろん売り上げが伸びれば、大きな収益を得ることができることと裏返しであるが。

 

これからどうなるだろう。英会話教室、時刻表、CDなどの音楽媒体、書店(ネット書店にしても送料は無料である。)、旅行会社、ものまね芸人、メディアとくにラジオ、新聞、テレビ、、当初からネットとの競争にさらされ苦戦している。

 モノの動きこそネットショッピングで送料が無料ということで増えているが、人の動きは減っていく可能性が高い。ほかの既存航空会社だけでなく、skypeなども会議という面では競争相手だろう。その中で、LCCは新たなマーケットを探し続ける必要がある。

LCCの登場で、安価で遅い高速バスはどうやって生き残るのだろう。ホテル代を浮かせますというフレーズぐらいしか思いつかない。

地方の鉄道のローカル線が厳しい状況にさらされているのと同じ構図だ。地方のタクシーなんてもっと悲惨である。過疎化も相まって。その地理的要因のなかでも生き残らなくてはならない。手っ取り早い話は都会に移住かもしれないが、都会は土地勘もいらない激しいレッドオーシャンである。

 

ダーウィンの進化論は、優秀なものが生き残るのではない。変化に適応できるものが生き残る。これは名言である。