規制と市場のゆがみ
市場原理に任せると失敗することがある。これを市場の失敗という。ところが、政府の失敗も多くある。
その一つが、窓税である。これは、ヨーロッパで、建物を作る際に、窓を作るほど税金がかかった。そのため、窓をふさぐ、つまり居住スペースの悪化をもたらしたのだ。
日本でも多い。
その一つが、ビール課税であろう。アルコール度数に応じて決めればいいものを、取りやすいものから課税していった結果、麦芽を使わないいわゆる第3のビールというまずいビールの開発競争を促してしまったのである。
最近、タワマンと呼ばれるタワーマンションの建設ラッシュに沸いている。これは、相続税が強化されたことが影響しているといわれている。タワーマンションは一般に階層が高くなればなるほど価格が高騰するが、税評価はどの階層でも一定なのだ。このことを利用して、さらに不動産への相続税が少ないことを利用して、作られたものなのだ。
規制でも特に税金に関するものは市場を歪めやすい。今後、消費税では複数税率が導入されていくであろう。この際、線引きによって、たとえば加工食品は特に難しいであろう。
お米に課税せず、パンに課税するとなれば、ごはんで作ったパン、ごパンは課税されるのであろうか。これもおそらく市場を歪めると思う。