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経済学者を目指す大学院と証券アナリストのわらじをはくひと

国家がしているFX? 外国為替資金特別会計

興味深い資料をネット上に見つけたので、ご紹介します。外為特会と呼ばれる、外国為替資金特別会計のことである。

 

外国為替資金特別会計剰余金の発生と一般会計繰入

http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/keizai_prism/backnumber/h26pdf/201412902.pdf

 

外国為替資金特別会計は、外国為替等の売買のために運用される外国為替資 金に関する経理を明確にするために設置された特別会計である。外国為替資金 特別会計からは、決算で生じた剰余金を活用して昭和 57 年度以降、ほぼ毎年の ように一般会計に繰入れが行われている。同特別会計からの繰入れは平成 24 年度までに累計 33 兆円超に達し、この間の日本銀行による国庫納付金総額 25 兆 7,291 億円を大きく上回っている。この意味で、外国為替資金特別会計から の繰入れは、一般会計にとって重要な財源となっていると考えられる。 

 とある。200兆円以上の米ドルなどを保有していて、片方でその資金を低利な円建ての短期証券で賄っているため、その金利差がfxでいうスワップ金利のようなものが発生して、財政を支えているのだ。

仮に、円相場が高騰すれば、財務大臣が円売りドル買いの為替介入を、逆に円相場が急落すれば、円買いドル売りの為替介入を行なう。

 

しかしながら、円高が歴史的にも進んでいることから、長年円売りドル買いの為替介入をおこなってきたため、多額のドル資産が生まれている。

バズーカ砲とも呼ばれる大規模な為替介入は、1ドル78円台になったときに行われたのは記憶に新しい。

この資金は、結局、ドルから円に戻すことは、円高を助長するため、世論の反発もあるだろうし、難しいため、結局はずっと米国債で運用するしかないと思われる。

 

国会答弁で、財務大臣が為替介入の際の手数料が1ドル3銭であったと発言したことがある。fxではもっとスプレッドが小さいものの、外貨預金をネットバンクでしても3銭は驚異的な安さといえる。